子育てや妻との関係に悩んでいるパパへ。1年前の自分に向けた手記

himaguriです。
今日は、妻とよりよい関係を築くための、少し精神論的なお話です。
今までの記事とは趣旨が少し違って、結婚1年目の29歳で、一人目の子供が生まれてばかりの、新米パパであるあなたに向けて、この記事を書きます。
つまりこれは、1年前の私に向けてのメッセージでもあります。
ティ子が一歳になって、色々と考えるところがあったのですが、これまで育児をしてきた中で、夫婦の関係については本当に様々なことがありました。
それにはもちろん、楽しかったこと、嬉しかったことだけでなく、辛かったこと、悲しかったことも含まれます。
今となっては、あの時はこう行動していれば、こう考えていればもっと2人にとって良かった、と思うことが沢山あります。
過去の私と同じように、今現在あなたが抱えている悩みについて、深い苦しみや悲しみを、これ以上味わって欲しくはありません。
妻は、いつもこのブログを読んでくれていますし、このブログの最初のファンになってくれた人です。
そんな人も見ているこの場で、お互いに未熟だった過去のことを振り返って、一方的に論評していいものかどうか、すこし悩みました。
しかし、それらを実際に体験してきて、それが下地となって今の私達の関係があるのですから、そこから目を背けることはできないと考えます。
この記事を書いている今は、夫婦でとても良好な関係を築けていると感じます。自分でもそう言えるほど、仲良し夫婦です。そしてそのことが、毎日を楽しくしてくれています。
どうやって妻と仲良しになるか、そしてそれを維持するコツは日々のどんなところにあるのか、新米パパ/夫ながらも、分析してみたいと思います。
パパっと読むための目次
まず伝えたい。あなたは夫として間違いなく努力している
まずお伝えしておきたいのですが、前提として、あなたは現時点ですでに、とても努力されていることと思います。
頑張っているからこそ、こうして悩んでいるのでしょう。
家族のために、毎日働いています。仕事で頭にくること、嫌になることも時にはあるでしょう。私も会社で働く身なのでよくわかります。
あらゆるストレスを飲み込んで、働き続けていること。そのことは何よりも賞賛されるべきことです。そのことについてだけで、私はあなたに敬意を表します。
そんなあなたにこそ、読み進めて頂きたい。夫として努力ができるならば、パパとしても努力ができると私は確信します。
パパになると変わること
育児をはじめる上でよく聞くことで、あらかじめ知識として持っていたとしても、現実にそうなるとかなり、戸惑うことがあります。
その中のひとつが、奥さんの中での優先順位です。
ママの優先順位は、まず何をおいても子育て。他は「それどころではない」
ママになると、奥さんの中の優先順位は赤ちゃんが第一位になります。それまでは、あなたのことを一位にしてくれていたと思います。
それは、愛がなくなったとかそういった話ではなく、母親としての本能的な部分がつよく働いて、生まれた子をなんとしても生かそうという使命感に燃えるからです。
パパママの半分ずつを持っている赤ちゃんですので、その子を守るということはそのまま、少なくとも半分は「パパのことを守る」ということと同じなのですが、パパ的には、なんとなく寂しいような、納得行かないような気分になってしまいます。
「それでも自分のことは、これまでと同じように大切にしてくれるはず」という妙な自信を持ってしまっていたりします。
ママになると、出産したその日から、体調もろくに回復していないのに、赤ちゃんのために全力で頑張りますよね。その「プレママ→ママ」への劇的な変化、精神力たるや、私もただただ呆気にとられ、圧倒されるばかりでした。
それは、脳の変化などの科学的な背景も当然あるのですが、そもそもの育児に臨む気持ちの密度が、生まれた瞬間からパパとママとでは、天と地ほどの差があるのです。もうスタート地点から周回遅れの勢いです。
ママは赤ちゃんがお腹にいる間からずっと、子育てをしています。そして育児の使命感も、その時点から10ヶ月という時間をかけ、少しずつ育てているのです。
これが、パパとママの育児に臨む気持ちのスタート地点が違う、と思っている理由です。
男性にとっては出産がひとつのきっかけ、気持ちの切り替えスイッチですが、女性は妊娠がそのスイッチで、すでに連続した育児の体験が始まっていて、男性はそのスピードについていけません。(余程の感受性、共感能力、正確な想像力を持っていれば、別ですが)
男性は、パパとなったら、それまで持っていた「妻の中の自分の評価」を、一度捨てるくらいの切り替えが必要です。
ママになったことで、あなたのことが嫌いになったわけではありませんし、夫に対する評価を下げるつもりもないと思います。ただただ単純に、赤ちゃんのことで精一杯で、同じ方向を見て欲しいと思っているだけなのだと思います。
ママも育児に毎日悩んでいる
0歳児の赤ちゃんのお世話をする、というのは並大抵のことではありません。
これは、私がパパとして色々なことに挑戦しようとすればするほど、身に染みて実感してきたことです。
うちの場合は完全母乳だった、という要素はありますが、寝かしつけなどは全く妻に及びません。
1歳を過ぎた今でも、半日以上自分一人で面倒を見きれたことがありません。もって4~5時間です。
なので、「今日一日、パパと一緒にお留守番していたよ」という話を聞くたび、すごいなあ、自分も早くもっと長く見られるようになりたい、と思います。
それくらい、うまくいかないこと、予想通りにいかないことがボカボカ出てくるのです。
四六時中、赤ちゃんと向き合っているママでも、毎日起こる変化に戸惑い、悩んでいるのです。慣れるものではありません。
日中でもそうですし、夜間も授乳やおむつ替えがあります。一日たりとも同じ日はないでしょう。
そんな毎日をこなしていれば、育児以外のことが多少おろそかになってしまうのを責めることなど、到底できません。
「家事育児は妻の仕事」という価値観は、共働き家庭が増えた今、少々時代錯誤のものとなりつつあります。
あなたの赤ちゃんなのですから、子育てに当事者意識を持ちましょう。
そのために積極的に動き、家事を効率化、省力化できないかの工夫を考えましょう。
そのほうが絶対に面白いし、うまくいきます。
夫と妻のどちらが大変か、という議論に決着はつかない
ここではよく言われる、「仕事と育児どちらが大変か?」というテーマに関して、パパとして私なりの考えを書きます。
相手の「大変さ」は本質的に理解できない
自分の感じている「大変さ」というのは、数値化できません。
あなたが奥さんの大変さを100%理解することはできません。
同じように、奥さんもあなたの大変さ、苦悩などを理解することはできないでしょう。
その隔たりを縮めるための工夫はいくつかあります。家でのタスクを一覧表にして、それぞれの割合を見るなど、面白い方法だと思います。(この表の作成するという手間のハードルはありますが・・・)
私が読んで、参考になった記事2つのリンクを貼っておきます。
関連①:家事育児100タスク表をやってみたら自分の無能さに愕然とした |イケメン息子とぐうたら猫の成長見守りブログ 様より
関連②:わたし、想像以上に、しんどい。 これで伝わる!妻から夫への『大変さ』の伝え方 by うだひろえ |赤すぐみんなの体験記 様より
関連①はパパ目線、関連②はママ目線の記事です。
「なるほど、ママの大変さだけでなく、パパが何をやっているかもわかるのがいい点だな」と私は感じました。
他の方法としては、パパ一人でどこまでできるか?を、実際に体験してみるなどは有効でしょう。(逆に、ママがパパの仕事を疑似体験するのはちょっと難しそうですね)
私の考える理想は、家事育児に対してパパもママと全く「同じステータス」になり、言葉を交わさなくても、それぞれがやるべきことの優先をつぎつぎとつけて、こなしていくという状態です。
夫婦で頭の中に同じタスク一覧表があれば、見える化の必要もありませんからね。上の方法は、その理想に近づくための練習といえます。
しかし現実にはそれは「難しい道のり」だということもわかります。
得意不得意もありますし、社会的立場からくる制約と、そもそも赤ちゃんに接する絶対的な経験値が違うので、どうしてもステータスは偏ってきます。
そんな壁をもう一枚、突破するために。あなたにはもう一つ、とても大切なやり方をお教えしましょう。
なんとか推し量ること。「推し量ろうとする」こと
理解ができないなら、想像するしかありません。
なんとか、推し量ること。また、推し量ろうとする姿勢を見せることが重要です。
ママは特に妊娠中~産後初期はナイーブになりがちです。精神的にも、肉体的にもボロボロになっていると心得ましょう。言うなれば「生命の危機」です。
ガルガル期などとも呼ばれているようですが、そんな生易しいものではありません。
私の大学時代の先輩(ママになりたて)から、「出産後の妻には、気を遣い過ぎるほど気を遣え!」と言われたことがあります。
当時はいまいちピンと来ていませんでしたが、今では痛いほどよくわかります。
自分の気持ちをコントロールするのも困難なほど、余裕がない状態です。
それに対してあなたは、仕事での気分の浮き沈みはあれど、自分の気持ちをコントロールすることくらいは、可能なのではないでしょうか。
仕事で疲れているのに・・と思う気持ちも、物凄くよくわかります。本当にお疲れ様です。頭が下がります。
でもそこからもう一歩だけ、今日1日の奥さんのことを想像してみましょう。
・何回、おむつを替えたのか?
・どれだけまとまった睡眠をとれたのか?
・自分のために、どんな気を遣ってくれたのか?
そして、自分から「自然に」手を動かしましょう。
ここが大変、難しいところです。「自然に」というところが、ほんと大事です。
「やったってる」感は必ず伝わります。
仕事で疲れて、想像もして、手も動かすというのは想像以上に大変なことですが、それが思いやりというものです。心が折れそうでも、それを続けることです。
ほんの小さなことでもいいのです。おむつが濡れているのを先に発見したら、先に交換するとか。
男は黙っておむつ替え、これです。
それを続けることで、あなたの思いやりはきっと奥さんに少しずつ伝わります。
気持ちを伝えるのに、「いつもありがとう」などの言葉は、はじめはなかなか出てくるものではありません。気恥ずかしさもあるでしょう。言葉だけ先行しても逆効果なケースだってあります。
そんなときこそ、行動で示してみてください。言葉で伝えることよりも、行動で示すことの方が遥かに雄弁な場合があります。
あなたの行動は、あなた自身のためにもなります。しかもほぼ、直接的に。
どんな影響があるか説明していきます。
パパとママが仲良くないと、生活に色々なゆがみが出てくる
先に説明するのは、夫婦でうまくいっていない、良くないパターンです。
夫婦の関係が悪化してしまうと、全ての物事がどんよりと重く感じる
私にも経験がありますが、それはもう仕事どころではありません。
会社に行っても、空が青々と晴れ渡っていても、気持ちはどんより曇り空でした。
なんのために仕事をしているのか・・という気持ちになってきてしまい、仕事のパフォーマンスもガタ落ちです。
子供は両親の不仲を敏感に察知し、ストレスなどの影響を受ける
子供は両親の関係にとても敏感で、それによって大きなストレスを受けています。
人がケンカしているのを見て、楽しいと思う人なんていませんよね。それが親であれば尚更です。
間接的には、親が「楽しい気持ちの消え失せた状態」になっていることで、お世話をされる側としても、非常に楽しくない気分になるというところもあります。
むっつり不機嫌な表情よりも、ニコニコ笑顔なパパママに接してもらう方が嬉しいに決まっています。
パパとママの仲が良いと、こんな良いことがあります
ここからは逆に、良い関係ができている場合について触れていきます。
家庭がほんとうに居心地のいい空間になる
仕事をする上で、家庭に何の心配もないというのはとても大切です。
プライベートが何の問題もなくまわっていれば、それだけ仕事に集中することができ、効率も上がります。
そしてそうなれば、早く仕事が終わることになり、早く帰宅ができるので、良い循環が生まれます。
家族とのコミュニケーションで癒される
仕事が終わった後の家族との会話が、本当に楽しく癒されるものになります。
この状態を目指すのが、パパが働く意義なのではないでしょうか。
仕事に熱中することができ、家でも家族とゆったり満たされた時間を過ごすことができる、それこそ理想的な到達点だと思います。
家に帰宅し、ティ子のその日の様子、面白かったことなどを、写真つきで聞くときなどはとても楽しく、すごく癒されます。
家族みんなで仲良く過ごすことは、仕事の精度や効率を上げるうえでもとても大切なことなのです。
まとめ
以上、長い記事をここまで読み進めていただいたあなたに感謝します。お疲れ様でした。
まとめます。
①パパになるとこんな点が変わります。
・ママの優先はまず子育てとなり、それ以外は「それどころではなくなる」
・今まで通り、を期待するのは無茶というもの。パパも一緒に家事育児に向き合いましょう
②夫と妻のどちらが大変か、という議論に決着はつきません。
・自分の大変さをわかってもらいたい気持ちを抑え、相手の気持ちを先に推し量るのが思いやりです。
・言葉よりも先に行動しましょう。その行動があなたの気持ちを雄弁に語ります。
③パパとママの関係によってこんな影響が出ます
・仕事と家庭は分離しているようですが、表裏一体です。どちらかのバランスが崩壊すればもう片方も悪くなり、逆に良くなればいい循環が生まれます。
・子どもは両親の関係からストレスを受けたり、逆にのびのびと輝いたりします。
言いたいことがいろいろあり過ぎて、まとまりに欠ける記事になってしまったかもしれません。
多くの方が議論している、非常に難しいテーマであると思います。
でも、これを読んでくれたあなたにとって、なにかしらのヒントになれば幸いです。
家族で仲良く楽しく暮らせるかは、あなたの行動ひとつで変わってきます。
今後、何十年と顔を突き合わせて生きていくのですから、その顔がニコニコしている期間を少しでも長くしていきたいですね。
以上、パパ一年生からおくる、新米パパに向けたメッセージでした。
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おまけ
この記事を書いていて、ドラマ化もした「逃げるは恥だが役に立つ」という漫画の設定を思い出しました・・・
契約結婚、という変わった夫婦関係を描くストーリーで、なかなか面白い切り口だと思います。
雇い主の夫は妻に対して雇用契約を結び、家事は完全歩合制、イベントには特別手当を設ける・・・といったドライっぷりです。
まあ、元々が結婚という制度を冷徹に利用しようという意志の元、ビジネスライクに合意をしているので、本当の夫婦として参考になるかは疑問ですが、こういったs設定の漫画が生まれ、そして人気を博している辺り、現在のドライな世相を反映している気がしてなりませんね。