0歳からの語りかけ育児をする上で大切なこと、やり方や心構えなど。

himaguriです。
うちでは、3ヶ月を過ぎたころから、妻が語りかけ育児の情報について欲しがり、図書館で何冊かの本を借りてきて読んで実践していました。
なかでも、「言葉の発達に差がつく!語りかけ育児実践ルール」という本には、赤ちゃんの成長具合と、想定されるシチュエーションに合わせて、語りかけることによる知育の方法がイラスト付きで載っており、興味深い内容がたくさん書かれていました。
この本を読んで「なるほど」と思ったことは、実際にうちの0歳の娘に試してみて、反応を観察してみました。
娘が、一般的な平均に比べて、反応だったり、言語の発達という分野で、かなり早い部類に入っていたということは、また後でわかってくることになるのですが、当時大切だと感じたこと(また、後で正しかったと思えること)について、私なりの解釈と一緒にまとめておきます。
パパっと読むための目次
言葉がわからなくとも、語りかけ、話を聞く
赤ちゃんは、言葉という表現手段を、まだ持ちません。
そのため、言葉以外の面・・・例えば、親の表情や声色、身振りなどを観察することで、親の気持ちを察しています。
表情であれば目の向きや口の形、眉の動き、声であればトーンの高さや速さなどといった、非言語の情報を手掛かりにしているそうです。
例えば、言葉の全く通じない外国人の話を聞いたとしても、楽しんでいるか、怒っているか、戸惑っているかくらいは、なんとなくわかりますよね。
赤ちゃんにとってもそれは同じで、聞こえた言葉の意味は解さなくても、親の気持ちはなんとなく伝わっているものなんだそうです。
そして、聞こえてくる親の声、赤ちゃんにとってはまだ「音」レベルですが、その「音」に、他の情報から読み取った意味を付加していくことで、言葉を学んでいくのです。
逆に、赤ちゃんが何かを表現するときにも、言葉という手段は使えません。
大人であれば、「楽」を表現するのにも、「スッキリして気持ちがいい」「おなかが一杯で満足」「よく眠れて爽快」など、色々な言葉を駆使して、微妙なニュアンスも的確に表現ができますね。
しかし赤ちゃんはこういった言葉をまだ知らないので、泣くことが唯一の表現手段なのです。
そのため私が思うに、赤ちゃんは慢性的に、表現の欲求不満を抱えがちなのです。
誰しも、外国人相手に言葉が伝わらなくて、或いは日本語でも、言いたい事がうまくまとめられずに、適当な言葉が出ずに、もどかしい思いをした経験があると思います。
そのもどかしさを、親が共有して言語化してあげることで、赤ちゃんは表現の方法を学んでいくのです。
「おむつが濡れて気持ちが悪かったんだね~」
「おなかが空いて泣いてたんだね~」
「眠れないと辛いよね~」
というように、親が赤ちゃんの気持ちを代弁してあげることで、少なくとも赤ちゃんは親が共感してくれているという安心感を得られます。
うちの娘にもこれをやってあげると、落ち着き方がだいぶ違うように感じます。
赤ちゃんが何事かを熱心に語りかけてきたときは、(ほとんどの場合はそうでしょうが)たとえその内容が不明なものでも、よく目を見て、うんうんと頷きながら話を聞いてあげましょう。
トイレに行く際などに、ひとこと「ちょっと待っててね」と、言葉がわからないだろうと思わずに、ひとりの人間として語りかけてあげます。
こうしたやりとりで、赤ちゃんは自分自身の存在が認められていると感じます。
この感覚を「自己肯定感」といい、これがのびのびとした心の発達の、大切な下地になるそうです。
育児において、この「自己肯定感」(自己重要感、ともいいます)は最重要キーワードの一つですので、覚えておかれるといいと思います。私は、赤ちゃんだけでなく、大人にも等しく大切であると考えています。
赤ちゃんの見ているもの、聞いていることを共有し、言語化する
これは赤ちゃんの気持ちの代弁と、少なからず同じ方向性なのですが、赤ちゃんが見ているもの、聞いていることに言葉を肉付けしてあげるという考え方です。
これは私の考える「遊びの心構え」でも触れているのですが、赤ちゃんは常に膨大な情報をインプットしており、それら全てに特別な好奇心をいつも感じています。
それについては、以下の記事でも触れているので、0歳との遊びについて興味があれば是非。
その好奇心を満たすひとつの手段が、「言語化して語りかける」ということであり、語りかけ育児の実践ルールでも、特に推奨されています。
赤ちゃんが今、ここで見ているもの、聞いているものを言葉にしてあげる、とは・・・
自分を見ていたら「パパだよ~」と言ってあげたり、触っているものを見せて、名前を教えてあげたり、一緒にお風呂に入っている時に、水音などを「ジャバー」などと言ってあげたりすることです。
難しく考える必要はありません。
赤ちゃんの実況係として、見ているもの聞いているものの解説をしてあげ、その反応とともに一緒に楽しめばいいのです。
精神的な気持ちの面と、物理的な感覚の面、それぞれについて解説をしていると、赤ちゃんの目線も少しずつですが、わかるようになってきます。
赤ちゃんが何を見ているか?が、大体でもわかるようになれば、その後のコミュニケーションはぐっと楽になります。
語りかけをする際の、言葉以外の部分にも注意する
「語りかけ育児の実践ルール」では、パパを特にメインに考えられた内容は少なかったのですが、印象深く覚えている項があります。
それは、「ただいま」を元気よく、というものです。
毎日仕事をこなし、くたくたになって帰ってきているパパ。その姿は同じ社会人としても、パパとしても、非常に頭の下がる思いです。お疲れ様です!
しかし、だからといって、そんな疲れている顔で、肩を落として、どんよりした声のトーンで「ただいま・・」などと言われてしまっては、せっかくのパパとの再会も、なんとなく「楽しくないもの」であるかのように感じてしまいますよね。
赤ちゃんもママも、パパの帰りを、感謝の気持ちを持って、楽しみに待っているのですから、最後にもうひと踏ん張り、その期待に応えてあげる努力をしましょう、というものです。
これには私も非常に強く同感できるので、必ず明るく「ただいま」を言うようにしています。
また、「ダメ」という言葉は、赤ちゃんにとって劇薬であるそうです。
叱られることに対して耐性の無い赤ちゃんは、ダメという言葉を多用されてしまうと、毎回のダメに対して、ストレスを感じるようになってしまいます。
叱る際は、本当にしてほしくない物事に対し、怖い顔をして、低い声で「ダメだよ」「あぷっ!」と冷静に伝えるのが、適切な用法との事。
劇薬なので、用法と用量を守って正しくお使いください、というやつですね。
発する言葉に対して、その雰囲気にも注意して、付与する意味を正しく伝えることが、重要なのだと思います。
まとめ
まとめます。
・言葉がわからなくとも、語りかけ、話を聞く
・赤ちゃんの見ているもの、聞いていることを共有し、言語化する
・語りかけをする際の、言葉以外の部分にも注意する
「語りかけ育児の実践ルール」をもとに、実際にうちの子に試していく中で、大切だと感じたことを、私の解釈でまとめました。
0歳当時、真面目に実践してきて、効果のあるものをまとめるとともに、2歳になろうかというタイミングで、見直して加筆・修正を行っています。
教育論は奥が深く、私もまだまだ勉強中ですが、参考にして頂ければ幸いです。
以上、語りかけ育児の実践論、でした。
Comment
こんばんは、いつも拝読させていただいております。
大変興味深い記事をありがとうございます!赤ちゃんが言語を習得する過程まで分かりやすく書かれていて、読みやすく、理解もしやすかったです!
また、どう語りかけるのが良いのかという内容も具体的に書かれており、自分ならどう実践するかというイメージがしやすかったです。
自分も、子どもに豊かな言語力を身につけてほしいと考えています。言葉が豊かであれば、人生もきっと豊かになりますよね。また、母国語がしっかりしていると、外国語習得の際も役に立つようですね。
今回の記事は、自分が今後、育児、とくに語りかけ育児を行う上での参考にさせていただきます!紹介されている本も、機会があれば手にとってみようと思います。
ありがとうございました。
イガイガさん
いつもコメントありがとうございます。
記事が役に立ったようで、何よりです。
外国語習得について触れられていますが、記事で紹介させて頂いている「語りかけ育児の実践ルール」には、早期の外国語教育への疑問についての言及もありました。私も妻も、0歳からの外国語教育には少し懐疑的なので、それについては非常に納得できるものでした。まずは日本語で、しっかりとした表現ができるようになって欲しいというのが、私たちの考えです。イガイガさんの言うとおり、母国語の深い理解が、外国語習得の土台になると思います。
早く子供とお喋りをしてみたいものです。