ピンク、緑、オレンジ・・・車は一体どうなってしまうのか。絵本レビュー「しんごうきピコリ」
himaguriです。
絵本レビュー、今回はザ・キャビンカンパニーさんの「しんごうきピコリ」です。
ティ子は最近、外に出ると信号機がすごく気になっている様子です。
「赤になったね」「青になったね」と言い、「赤は、待ってようね」と言い。私たちが教えてあげている通りに、自分でも言います。
ティ子なりに、交通ルールを理解し始めているようです。
今回の「しんごうきピコリ」は、交通ルールや信号機の意味について興味を持ち始めた頃のお子さんに、まさにピッタリの絵本です。
一度読んだら、忘れられなくなること間違いなし。
ティ子(2歳)も、目論見通りどっぷりハマった模様で、毎日自分で読んでいます。
あまりに好きすぎて、一度この本を持って目覚めてきたこともありました・・・すごい効果です。
絵本らしい素敵な「ありえなさ」もあり、大人である私たちもとっぷりと浸かれる内容です。
親子で楽しめる絵本紹介、始めまーす。
信号機、ピコリ!
冒頭では、パトカーくんとその相棒のわんわんカー(仮称)が登場し、この物語の案内役をしてくれます。
信号機が順に点灯し、その意味について、それぞれ解説をしてくれます。
車と人、それぞれがどうなるのかな?というのを、しっかり学べる内容になっています。
信号機のランプには、それぞれ顔がついていて、どれも個性的。
道ゆく車や町並みも、なんだか見たことあるようで、でもちょっとずつ変わっていて、眺めているだけで飽きません。
さてさて、青、黄、赤・・・ときたら、一通りの説明は終わり・・と思いきや、続きがあります。
なんと、ピンクになってしまいます。その次は・・・緑?それから・・・オレンジ!?
信号機がいつの間にかドンドン左に延びて、どんどん見慣れない色に点灯していくではありませんか!
でもご安心を。パトカーとわんわんカーがしっかり、それぞれの色の解説をしてくれます。
ピンクは「逆立ち」。緑は「ジャンプ」。律儀に従う車たちはかわいいです。
そして最後は・・・全部の色がついて、くるまはいったいどうなっちゃうの〜!?(原文)
ここのフィナーレ感はすごいです。ぜひ読んでみて頂きたい。
ティ子もそれはもう、たいそうお気に入りで、情感たっぷりに読み上げていてびっくりです。
書いててニヤニヤしてきてしまいました・・・
パトカーくんによると、たま〜にこういうことが起こるのだとか。
とてもファンタジックで、面白いですね。子どもの想像力が、ツンツン刺激される内容となっています。
作者、ザ・キャビンカンパニーについて
以前、「ぴっかぴかえほん にょっ!」という絵本を妻がジャケ借りしてきた際、非常に独特な世界観と見たこともない絵柄に、衝撃を受けたことを覚えています。
キャラクターがひし形の目をしていたり、色使いがかなり激しかったりで、とにかく変わってるんですけど、それがあんまり気持ち悪くないというか、不思議な愛嬌があるんです。
なんていうか、おしゃれです。
一度そう感じると、どのページのどの絵も、とても味わい深いものに見えてくるんですよね。よく見るとグラデーションになっていたり、かと思うと図形が規則正しく並べられていたり。
そのときは、面白い絵だね、と妻と話をするくらいだったんですが。
子育てブログを徘徊していて、なんか見たことある絵柄だな〜と感じるブログがあったんですよね。
それが、ザ・キャビンカンパニーさんのブログだったんです。しかもね、今(2018年)、1歳のお子さんを育てているそうで。同じ頃の子育て中ということで、なにか親近感を感じます。
ブログにも絵を載せられていて、非常に楽しいです(リンクはこちら)。
それに、文章もとても感性豊かで、ストーリーがあって引き込まれるんですよね。(記事書きの勉強になります。)
しかも、調べるとなんと夫婦ふたりでやられているのだとか。
学生時代に知り合って、そこからユニットを組んで芸術活動をされているみたいです。
現在は、大分県の廃校となった小学校をアトリエに改装し、そちらを拠点としています。
それにしても、親がふたりとも絵描きさんって、子どもはどういう感じで育つんでしょうか・・考えると、ワクワクしてきます。
さらにさらに、このお二人、1989年生まれというではありませんか。
なんと、ほぼ同世代・・
それだけ若いのに、たくさんの絵本を出して、自分たちの作品を世に広めて、しかも子育てもしていて・・・と、背景を知れば知るほど、とても応援したくなります。
改めて絵を眺めてみると、なにか若々しいエネルギーまでもが感じられるようです。
カッコいいですねー。
ご夫婦で、どんな会話をされるのでしょうか?やっぱり、それぞれの美学や信念があって、時には芸術について議論したりするんでしょうか・・・?
うーむ、非常に興味深いです。
まとめ。交通ルールを楽しく覚えられる素敵な絵本です
絵柄は独特ですが、だんだんに癖になってくるタイプの絵です。
非常に味があり、大人が見ても面白いですよ。
凄いと思ったのは、信号機のルールを一瞬で覚えられたことですね。
妻との散歩中、道ばたで「あかは・・・とまれ!」と言い出して、ピタッと止まったそうです。
微笑ましい・・・
私としては、目論見通り娘のツボに入った絵本を見つけられて、しめしめです。
ぜひ、絵本選びの助けにしてくださると幸いです。
以上、キャビンカンパニーさんの「しんごうきピコリ」紹介レビューでした。